むちうちの定義
加速、減速により首と頭が“むちを振り回して”しなったような動きを強制され、外力が首にかかり、衝撃が骨や筋肉、靭帯、軟骨、神経などが損傷され、それによって様々な症状が引き起こされたものを、むちうちと呼んでいます。
外力の起きかたは、自動車の衝突や、水泳の飛び込みや他の事故に際しても、むちうちは起こりえます。
むちうちでの損傷は筋肉、靭帯、軟骨、神経などがほとんどで、これらはレントゲンで写りません。
その為、単純なレントゲン検査では異常が見られないことが多いのです。
むちうちのメカニズム
① 車が後ろから追突した衝撃により、身体が前に押し出されます。
② 頭は取り残されて後屈し、正常な可動範囲を超えて首は過伸展が強制されます。(過伸展損傷が起こる)
③ 反動により頸椎自身の弾性によって前屈します。(過屈曲損傷が起こる)
※上記の現象の時に顔が右や左を向いていると、(過側屈損傷)も起こります。
鞭打ち症にはそれぞれ大きく以下のようにわけることができます。
頸椎捻挫型 | 頚椎の周りの筋肉や靭帯、軟部組織の損傷で最も多くみられむちうち症全体の70~80%を占めているとされています。 |
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根症状型 | 頚椎のならびに歪みが出来ると、神経が圧迫されて症状がでます。 |
バレ・リュー型 | 頚椎に沿って走っている椎骨動脈の血流が低下し、頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気などの症状が現れると考えられています。 |
脊髄症状型 | 頚椎の脊柱管を通る脊髄が傷ついたり、下肢に伸びている神経が損傷されて、下肢のしびれや知覚異常が起こり、歩行障害が現れるようになります。 |
脳髄液減少症 | 一時的に髄液圧が急上昇しその圧が下方に伝わって腰椎の神経根にもっとも強い圧がかかりクモ膜が裂けると考えられています。 脳脊髄液減少症の症状はきわめて多彩で、いわゆる不定愁訴がそれに相当します。 |